さつま町 竹事情

[さつま町と竹について]
 さつま町は,平成17年に3町(宮之城町・鶴田町・薩摩町)が合併して誕生した町です。
 鹿児島県は全国有数の竹林面積を誇っていますが,旧宮之城町時代は,町村単位では,全国一の孟宗竹林面積を誇る竹の産地として知られ,早掘りタケノコの生産や花器・下駄などの竹製品づくりも盛んに行われてきました。
 また,昭和58年には,竹林をロマンティクにイメージしたミニ独立国「みやんじょチクリン村」を開村し,竹取物語のロマンを彷彿させる町づくりを目的として門松普及キャンペーンや全国物産展,お月見コンサートなどの各種イベントを展開し,チクリン村をアピールしながら竹の町のイメージアップを図って来ました。
 現在は,チクリン村としての活動は行っていませんが,竹のまちとして各種イベントを行っています。
 年間を通じては,3月下旬~4月上旬にたけのこ堀りツアー,5月に工芸センターまつり,10月にお月見コンサート,12月にみやんじょ温泉竹ホタルが開催されるほか県立北薩広域公園で竹細工体験,たけのこ掘り体験会,竹を使った飯ごう炊飯体験会,ミニ門松作り体験などを行っています。

 詳細については,次のとおりです。

1 「超早堀・さつまたけのこ」の紹介
全国有数の竹林面積を誇るさつま町において採れる「早掘りたけのこ」は県内外に広く流通しています。
なかでも,日本一早く市場に出回る超早堀りのたけのこ「さつまたけのこ」は毎年10月中旬以降,関東地方に向けて出荷されます。平成27年度は11月4日,JA北さつまから東京 築地市場へ初出荷しました。
今の時期のタケノコはまだ地中にあり,10~15cmの大きさで,重さは100グラム前後と小さいですが,黄金色で毛並みが良く柔らかいのが特徴です。えぐみも少なく風味が良いことから,高級料亭など飲食店向けの高級食材として,1キロ4,000円前後で取り引が行われます。
様々な料理で楽しむことができますが,旬の刺身や酢みそ和えなど,筍の味を引き立てる食べ方がオススメです。
今年の筍は,夏場の小雨の影響でやや小ぶりですが品質は上々です。
ただ,今年の作柄は,全般的に裏年のようであり,今の時期にしては,例年以上に数が少ない状況が続いています。

2 早掘り筍とは
 地中に埋まっている筍を掘って出すものを「早堀りたけのこ(10月中旬から3月中旬)」といい,地中から出てきた筍を掘って出すものを「普通掘りたけのこ(3月下旬~~4月)」と呼んでいます。

3 さつま町の竹林面積
さつま町統計上は1,284ha(モウソウチク1,014ha)

4 早掘り筍(10月~3月)の生産量
 ≪実績≫ 平成25年 (1)生産量 約30トン  ※裏年(数量少ない)
            (2)販売額 約2,800万円
      平成26年 (1)生産量 約11トン
            (2)販売額 約1,100万円

5 たけのこの料理,商品(加工品等)
(1)水煮たけのこ
 町内の「ちくりん館」で販売。町内の学校給食用食材としても利用していますが,主に,東京方面等へ業務用としての出荷が多いです。
製造会社:株式会社サツマ食品,有限会社北薩農産加工場
 (2)黒毛和牛たけのこ丼・・・料飲業生活衛生同業組合にて開発しました。 
6 竹チップ工場の誘致
本町にある豊富な竹は,新しい製紙用チップ資源として注目されており,工場の誘致は竹チップの生産集荷を主たる目的として,また,これまで利用されてこなかった低質のスギ・ヒノキの間伐材を木材チップの原料として利用することで,資源の有効利用・環境保全に貢献しています。
誘致企業:さつま林産株式会社(H26,11 三富興業株式会社へ社名変更)
 ※ 竹紙を使った名刺も作成しています。

7 観光たけのこ園
 今年で23周年を迎えた観光たけのこ園は本町の泊野地区で3月下旬から4月初旬にかけて開園されます。一般申込のほかバスツアーも行っており,県内はもちろん県外からも参加されます。参加者は,額に汗し,悪戦苦闘しながら筍を探り,昼食は地元婦人グループによる筍づくしの料理で大満足されます。

8 竹の産地・竹の町
 島津家21代藩主 島津吉貴公が琉球から持ち帰ったのが始まりとされる孟宗竹。
 町内のいたるところに群生し「町の竹」として指定しています。
 また,町では「ちくりん温泉」,「ちくりん公園」,「竹ホタル:イルミネーション」,「ちくりん大鍋」,「観光大使 かぐや姫」など竹にちなんだ数多くのものがあり,竹の町として知られています。

9 竹存続への取組み
 竹山オーナー制度を開設し,100㎡~1,000㎡の竹山を借りて,手入れから収穫までを行っています。

10 竹の町の代表的な施設
 宮之城伝統工芸センターでは,竹の歴史や竹細工技術のパネル展示の見学のほか,竹細工体験や竹製品の販売も行っています。館内には,日本一の大バラ(直径3m)やギネスに認定されている同一地下茎から生えた38本の筍などがあります。
 このほか,年末には竹工芸技能士が丹精込めて作成するお正月用の「ミニ門松」を販売しており,さつま町の冬の風物詩となっています。

11 グリーンツーリズム
 グリーツーリズムでは,年間を通じて筍掘り体験ができます。
生育時期の異なる7種類(孟宗竹,真竹,唐竹,四方竹,緑竹,布袋竹,淡竹)の竹を栽培し,いつ訪れても筍堀りを体験できます

12 町イメージキャラクター
 さつま町のイメージキャラクター「さつまるちゃん」は,さつま町の特徴をてんこ盛りした町の元気な妖精です。からだ全体はお尻ピカピカのホタルです。「タケノコ」の帽子に「あおし柿」の飾りもの,前髪は川内川の流れを現し,品良くまとめ竹の笹と「薩摩西郷梅」をあしらった首飾りをつけています。
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ひと・自然 
      元気かがやく
            さつま町!